天伯原
天伯原(てんぱくばら/てんぱくはら[1])、あるいは天伯原台地(てんぱくばらだいち)は、愛知県豊橋市南部にある洪積台地[1]。渥美半島の基部にあたり、太平洋に面している[1]。円礫・亜円礫層(天伯原礫層)と砂礫層から構成されている[1]。 座標: 北緯34度41分59.84秒 東経137度25分27.71秒 / 北緯34.6999556度 東経137.4243639度
歴史
編集乏水性、強酸性の地質のため耕作には適していなかった[1]。そのため、1908年 (明治41年)に陸軍第十五師団が置かれると同時に、天伯原演習場が設置された[2]。
第二次世界大戦後に農地として解放された[1]。しかし、食糧増産や失業対策を目的としてサツマイモや小麦の栽培が試みられたものの、前述のように不良土であったため、上手くいかなかった[3]。そこで、市街地のちり、ほこり、馬糞や炭酸カルシウムの投入を通して土壌を改善したという[3]。豊川用水の通水によって乏水性についても改善され、白菜やキャベツなどが生産されている[1]。特にスイカが有名で、「天伯スイカ」というブランドで全国に出荷されている[4]。
一方で、市街地化も進んでいる[1]。
歴史・考古学的には、古墳時代の須恵器や平安・鎌倉時代の中世陶器を生産した静岡県湖西市の湖西窯や、愛知県渥美半島の渥美窯で使われた陶器用粘土の産出地であったという[5]。
脚注
編集出典
編集関連項目
編集参考文献
編集- 産業技術総合研究所地質調査総合センター『豊橋及び田原地域の地質』(PDF)〈地域地質研究報告 : 5万分の1地質図幅〉2008年。 NCID BA87285242 。
- 安井俊則「渥美窯の展開」『知多半島の歴史と現在(16)』第17巻、日本福祉大学知多半島総合研究所、2013年10月、1-12頁、ISSN 0915-4833。