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翼型

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ジューコフスキ—翼型

低レイノルズ翼型

低レイノズル翼の、レイノルズとは、英国の物理学者・技術者であるオズボーン・レイノルズが定義した、レイノルズ数である。 一般にレイノルズ数は乱流層流を区別する指標として用いられる。


亜音速翼型

飛行中の機体の各部が音速に達していない速度、具体的には機体速度がマッハ0.75以��の速度のことを亜音速と呼ぶ。この速度を越えると翼上下面(特に上面)の気流の一部が音速を超え衝撃波を発生することがあり、急激な抵抗増加を来たして機体が操縦不能に陥ることがある。飛行機代1号のライト・フライヤー号から第二次大戦終了までのプロペラ機は全てこの速度に達しない亜音速であった。

層流翼

翼の断面形を工夫して摩擦抵抗を最小限とする翼形。通常亜音速機の主翼は、進行方向に切断した場合、もっとも厚いところは前方から30%前後であるが、層流翼は40%付近である。高速時の翼型としては理想的だが、表面成形の不備での揚力の減少や低速時の失速特性の悪化など問題も多く、実用化された層流翼は1940年代半ばのP-51紫電改が最初である。

スーパークリチカル翼型

上記のように翼面(特に翼上面)の空気の流れが音速を超えると衝撃波を発生し、大きな衝撃波を発生させると飛行性能を大きく悪化させる。この衝撃波が発生する速度(マッハ数)をクリチカルマッハ数と呼び、また衝撃波の発生による急激な抵抗の増加を抵抗発散と呼ぶ。従来クリチカルマッハ数=抵抗発散マッハ数と考えられていたが、1960年代に入ってイギリスのピアシーによりクリチカルマッハ数を越えても衝撃波による抵抗増加が少ない翼型が考案され、実用化された。これをスーパークリチカル翼型と呼び、抵抗発散マッハ数は0.1ポイント向上している。特徴は翼上面は平坦、下面後半がスプーンを伏せたように凹形にしゃくれている形状。現在のジェット旅客機の大半にこの翼型が応用されている。

超音速翼型

超音速飛行する飛行体に用いる翼型に求められるのは,特に前方に生ずる衝撃波を翼前縁に付着するような形状であることである.これより,最も効率的な翼断面形は殆ど厚みのない平板翼となる.構造強度の問題などから平板翼を採用出来ない場合,翼厚を有する翼型として,くさび翼,ダイヤモンド翼 (double wedge airfoil),レンズ翼 (biconvex airfoil) 等が用いられる.これらの超音速翼型はミサイルや超音速飛行を重視した一部の航空機に適用される程度で、現在の超音速飛行が可能な航空機の翼型は翼厚比の小さい NACA 6 series 翼型などを用いている.