猿の惑星/キングダムのソースを表示

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{{Pathnav|猿の惑星シリーズ|frame="1"}}
{{Infobox Film
| 作品名 = 猿の惑星/キングダム
| 原題 = Kingdom of the Planet of the Apes
| 画像 = 
| 画像サイズ = 
| 画像解説 = 
| 監督 = [[ウェス・ボール]]
| 脚本 = [[ジョシュ・フリードマン]]
| 原案 = '''キャラクター創造'''<br />[[リック・ジャッファ&アマンダ・シルヴァー|リック・ジャッファ]]<br />[[リック・ジャッファ&アマンダ・シルヴァー|アマンダ・シルヴァー]]<br />'''原作小説'''<br />[[ピエール・ブール]]<br />『[[猿の惑星]]』
| 製作 = ウェス・ボール<br />リック・ジャッファ<br />アマンダ・シルヴァー<br />ジョー・ハードウィック・Jr.<br />ジェイソン・T・リード
| 製作総指揮 = 
| 出演者 = [[オーウェン・ティーグ]]<br />[[フレイヤ・アーラン]]<br />[[ケヴィン・デュランド]]<br />{{仮リンク|ピーター・メイコン|en|Peter Macon}}<br />[[ウィリアム・H・メイシー]]
| 音楽 = {{仮リンク|ジョン・パエザーノ|en|John Paesano}}
| 撮影 = {{仮リンク|ギュラ・パドス|en|Gyula Pados}}
| 編集 = {{仮リンク|ダン・ジマーマン|en|Dan Zimmerman}}
| 製作会社 = オッドボール・エンターテインメント<br />ジェイソン・T・リード・プロダクションズ
| 配給 = {{flagicon|USA}} [[20世紀スタジオ]]<br />{{flagicon|JPN}} 20世紀スタジオ
| 公開 = {{flagicon|USA}}{{flagicon|JPN}} [[2024年]][[5月10日]]
| 上映時間 = 145分
| 製作国 = {{USA}}
| 言語 = [[英語]]
| 製作費 = ＄160,000,000<ref>{{Cite web|url=https://variety.com/2024/film/news/box-office-kingdom-of-the-planet-of-the-apes-opening-weekend-projections-1235994166/ |title= Box Office: ‘Kingdom of the Planet of the Apes’ Aims for $50 Million-Plus Opening Weekend|publisher=VARIETY |date= 2024-05-07 |accessdate=2024-05-12}}</ref>
| 興行収入 = 
| 前作 = [[猿の惑星: 聖戦記]]
| 次作 = 
}}
『'''猿の惑星/キングダム'''』（さるのわくせい/キングダム、原題：''Kingdom of the Planet of the Apes''）は、[[2024年の映画|2024年]]公開の[[アメリカ合衆国の映画|アメリカ合衆国]]の[[SF映画]]。SF映画『[[猿の惑星シリーズ]]』の第10作目で、リブートシリーズの第4作。『[[猿の惑星: 聖戦記]]』から約300年後の世界を舞台に、新たなサーガの始まりを描く<ref>{{cite web|url=https://www.cinematoday.jp/news/N0139822|title=『猿の惑星』新作映画、初映像が公開！主人公はシーザーの息子|publisher=シネマトゥデイ|date=2023-11-03|accessdate=2023-11-03}}</ref>。

== あらすじ ==
[[猿の惑星: 聖戦記|シーザー率いる猿たちと人類の決戦]]のその後。仲間たちがシーザーの葬儀を執り行う。

それから約300年後。猿たちが旅の果てに辿り着いたオアシスから猿の文明が誕生し繁栄するが、一方で人類は退化し野生化していた。

猿たちの王、プロキシマス・シーザーは、失われた人類の技術から作られた武器で武装し、先祖のシーザーの教えを歪め支配していた。一方若きチンパンジーのハンターのノアは、人間の少女、メイとともに猿と人間の未来を決定するために旅に出る。

== キャスト ==
※括弧内は日本語吹替<ref>{{Cite web|url=https://natalie.mu/eiga/news/570897|title=松岡禎丞、小松未可子、楠見尚己らが「猿の惑星／キングダム」日本版声優に|publisher=映画ナタリー|date=2024-04-25|accessdate=2024-04-25}}</ref><ref>{{Cite web|url=https://www.fukikaekingdom.com/post-25084/|title=猿の惑星／キングダム　－日本語吹き替え版|website=吹替キングダム|date=2024-05-13|accessdate=2024-05-16}}</ref>
=== 猿（エイプ）===
; ノア
: 演 - [[オーウェン・ティーグ]]（[[松岡禎丞]]）
: 若きハンターのチンパンジー。
; プロキシマス・シーザー
: 演 - [[ケヴィン・デュランド]]（[[竹内力]]<ref>{{Cite web|url=https://www.cinematoday.jp/news/N0142586|title=『猿の惑星』竹内力が日本版声優に決定！独裁者の敵猿役「準主役のつもりで」|publisher=シネマトゥデイ|date=2024-04-19|accessdate=2024-04-19}}</ref>）
: 失われた人類の技術を求めて猿たちを率いる野心的な独裁者のボノボ。
; ラカ
: 演 - {{仮リンク|ピーター・メイコン|en|Peter Macon}}（[[楠見尚己]]）
: ノアの仲間の賢く高潔なオランウータン。
; アナヤ
: 演 - トラヴィス・ジェフリー（[[浦和希]]）
: ノアの友人であるチンパンジー。
; スーナ
: 演 - リディア・ペッカム（[[白石晴香]]）
: ノアの友人であるメスのチンパンジー。
; コロ
: 演 - {{仮リンク|ニール・サンディランズ|en|Neil Sandilands}}（[[多田野曜平]]）
: ノアの父であり部族の長老の一人であるチンパンジー。
; ダー
: 演 - {{仮リンク|サラ・ワイズマン|en|Sara Wiseman}}（[[佐藤しのぶ (声優)|佐藤しのぶ]]）
: ノアの母。
; シルヴァ
: 演 - {{仮リンク|エカ・ダーヴィル|en|Eka Darville}}（[[楠大典]]）
: プロキシマス軍の忠実な指揮官のニシローランドゴリラ。
; ライトニング
: 演 - ラス＝サミュエル・ウェルド・アブズギ（[[岡井カツノリ]]） 
: プロキシマス軍の兵士のチンパンジー。
; モーリス
: 演 - {{仮リンク|カリン・コノヴァル|en|Karin Konoval}}（カメオ出演）
: 約300年前のサーカス出身の{{仮リンク|シーザー (猿の惑星)|label=シーザー|en|Caesar (Planet of the Apes)}}の仲間のオランウータン。

=== 人間 ===
; メイ / ノヴァ
: 演 - [[フレイヤ・アーラン]]（[[小松未可子]]）
: ノアの旅に同行することとなる少女。
; トレヴェイサン
: 演 - [[ウィリアム・H・メイシー]]（[[千葉繁]]）
: プロキシマスの庇護下にいる男性。
; コリーナ
: 演 - {{仮リンク|ディーチェン・ラックマン|en|Dichen Lachman}}
: シェルターでメイから解読キーを受け取る女性。

== スタッフ ==
* 監督 - [[ウェス・ボール]]
* 製作 - ウェス・ボール、ジョー・ハートウィック・Jr.、リック・ジャッファ、アマンダ・シルバー、ジェイソン・T・リード<ref name="eigacom" />
* 製作総指揮 - ピーター・チャーニン<ref name="eigacom">{{cite web|url=https://eiga.com/movie/100676/ |title=猿の惑星　キングダム|publisher=映画.com |accessdate=2024-05-08}}</ref>、ジェンノ・トッピング<ref name="eigacom" />
* キャラクター創造 - リック・ジャッファ、アマンダ・シルヴァー
* 脚本 - [[ジョシュ・フリードマン]]、[[リック・ジャッファ&アマンダ・シルヴァー|リック・ジャッファ]]、[[リック・ジャッファ&アマンダ・シルヴァー|アマンダ・シルヴァー]]、パトリック・アイソン
* 撮影 - {{仮リンク|ギュラ・パドス|en|Gyula Pados}}
* 美術 - ダニエル・ドランス<ref name="eigacom" />
* 衣装 - マイェス・C・ルベオ<ref name="eigacom" />
* 編集 - {{仮リンク|ダン・ジマーマン|en|Dan Zimmerman}}、ダーク・ウェスターベルト<ref name="eigacom" />
* 音楽 - {{仮リンク|ジョン・パエザーノ|en|John Paesano}}
* 視覚効果監修 – エリック・ウィンキスト<ref name="eigacom" />

== 製作 ==
2016年10月、『'''[[猿の惑星: 新世紀]]'''』と『'''[[猿の惑星: 聖戦記]]'''』の監督を務めた[[マット・リーヴス]]、プロデューサーのディラン・クラークの2人は、シーザーが中心でなくともシリーズの継続は可能だとして、『猿の惑星』リブート企画4作目の構想があることを明かした<ref>{{Cite web|url=https://www.slashfilm.com/547053/war-for-the-planet-of-the-apes-sequels/ |title= 'War For The Planet Of The Apes' Director Matt Reeves "Absolutely" Has Ideas About Where The Story Goes Next |publisher= slashfilm.com |date=2016-10-11|accessdate=2024-05-08}}</ref>。

『猿の惑星: 聖戦記』が公開された2017年夏、リーヴスは続編へのさらなる関心を示した。「『…聖戦記』に登場したバッド・エイプのように、シーザーの群れに属さなかった猿のコミュニティが他にもまだあるはずだ。シーザーの指導下にいた猿のグループが他のグループと遭遇したら戦争になるんじゃないかな？　彼らはシーザーから受け継いだ“エイプは助け合う”という誠実さを知っているはずなのに、その優しい心を持たない猿たちと出会ったらどうなるだろうか」と語った<ref>{{Cite web|url=https://uk.movies.yahoo.com/movies/matt-reeves-bad-ape-key-future-planet-apes-franchise-exclusive-102322931.html |title=Matt Reeves: Bad Ape is the key to the future of the Planet of the Apes franchise (exclusive) |publisher= Yahoo! Movies News |date=2017-07-03|accessdate=2024-05-08}}</ref>。

2019年4月、ラスベガスで開催された[[シネマコン]]で、[[20世紀スタジオ|20世紀フォックス]]買収から数週間後の[[ウォルト・ディズニー・カンパニー]]は、フォックスの人気コンテンツだった『'''[[キングスマン]]'''』シリーズや『'''[[エイリアン (映画)|エイリアン]]'''』シリーズと並んで、『'''[[猿の惑星シリーズ|猿の惑星]]'''』も新しい物語を作り上げることを発表した<ref>{{Cite web|url=https://www.hollywoodreporter.com/movies/movie-news/new-avengers-endgame-scene-shows-captain-marvel-joining-team-1199385/ |title=New ‘Avengers: Endgame’ Footage Hits CinemaCon |publisher=Hollywood Reporter |date=2019-04-03|accessdate=2024-05-08}}</ref>。

当時20世紀フォックスは、[[グラフィックノベル]]の映画化『マウスガード』の企画を進めており、出演者と監督も内定していたが<ref>{{Cite web|url=https://eiga.com/news/20190324/10/ |title=グラフィックノベル映画化「マウスガード」に、アンディ・サーキスとトーマス・ブロディ＝サングスター |publisher=映画.com |date=2019-03-24 |accessdate=2024-05-08}}</ref><ref>{{Cite web|url=https://eiga.com/news/20190401/7/ |title=ソノヤ・ミズノ、グラフィックノベル映画化「マウスガード」に出演 |publisher=映画.com |date=2019-04-01 |accessdate=2024-05-08}}</ref>、ディズニーの買収騒動でこの話が消滅してしまう。同作を監督する予定だった[[ウェス・ボール]]は、ディズニー側から「『マウスガード』は作らないけど、『猿の惑星』だったらどう？」と打診されたという。もともと『マウスガード』に[[アンディ・サーキス]]をキャスティングしていたボールは、『猿の惑星』なら自然にフィットする企画だと思い、この話を承諾。ボールはインタビューで「正直なところ、最初は『猿の惑星』リブート版をやる気はなかった。僕の進めていた作品が作りたかったからね。でも新しい世界への扉を開くことも大事だ。リブート三部作のファンはどうか心配しないで。『'''[[猿の惑星: 創世記]]'''』や『…新世紀』の製作と共同脚本を担当していたリック・ジャッファ、アマンダ・シルヴァーの他にも、多くの同じスタッフが参加してくれるんだ。本当にクールで新しいものになるよ」と話している<ref>{{Cite web|url=https://www.slashfilm.com/574419/planet-of-the-apes-update/ |title='Planet Of The Apes' Update: New Sequel Could Begin Virtual Production Soon, Says Director Wes Ball |publisher= slashfilm.com |date=2020-05-27|accessdate=2024-05-08}}</ref>。

2020年2月、プロダクション・デザイン（美術）にダニエル・ドランス、プロデューサーにジョー・ハートウィックJr.が参加することが報じられた。ドランスとハートウィックJr.は、ボールが監督した『[[メイズ・ランナー (映画)|メイズ・ランナー]]』シリーズで組んでいたチームの一員である。この時の報道で『猿の惑星/キングダム』は、20世紀フォックスが製作したリブート三部作と関連する可能性は低いだろうと触れられている<ref>{{Cite web|url=https://discussingfilm.net/2020/02/16/daniel-dorrance-joins-planet-of-the-apes-reboot-for-20th-century-studios-exclusive/ |title=Daniel Dorrance Joins ‘Planet of the Apes’ Reboot For 20th Century Studios (EXCLUSIVE) |publisher= Discussing Film|date=2020-02-16|accessdate=2024-05-08}}</ref>。

1968年の[[猿の惑星 (映画)|オリジナル版]]も、[[猿の惑星: 創世記|リブート版]]も大好きだったウェス・ボールは、シーザー三部作のあとに価値あるものを作るのは不可能ではないかと思い、一度は監督の話を固辞したという。だがしばらく考え、思い直してプロジェクトを請けることにした。ボールがスタジオ側に出したアイデアは、シリーズに新しいアプローチを取り入れることだった。すなわち『猿の惑星: 聖戦記』の直後の話にするのではなく、シーザーの死後から何世代も時間をスキップするということだ。これにより、制作チームには自由な発想で新しいストーリー創作が可能になった。「新しいキャラクター、新しいストーリー。『猿の惑星/キングダム』は、ちょっとした冒険物のような味わいがある。チンパンジーの若者が旅に出て、言葉を話すヒトと出会い、初めて世界を発見するんだ」<ref name="movieweb">{{Cite web|url=https://movieweb.com/wes-ball-kingdom-planet-of-the-apes-interview/ |title=Wes Ball Talks Kingdom of the Planet of the Apes' Time Jump and Its Social Themes |publisher=MOVIEWEB|date=2024-05-11|accessdate=2024-06-11}}</ref>。

== 撮影 ==
2022年の初夏にボールはスタジオに脚本を届け、クランクインに向けて主役にふさわしい人材探しを始める。20世紀フォックス製作のリブート三部作では、アンディ・サーキスが担当したエイプの[[モーションキャプチャ]]俳優として、[[オーウェン・ティーグ]]が主役エイプを演じると発表された<ref>{{Cite web|url=https://deadline.com/2022/08/planet-of-the-apes-owen-teague-20th-century-1235097948/ |title=‘Planet Of The Apes’: Owen Teague To Star In New Film Installment For 20th Century |publisher= DEADLINE|date=2022-08-22|accessdate=2024-05-08}}</ref>。2022年10月より[[フォックススタジオ・オーストラリア|ディズニースタジオ・オーストラリア]]で撮影開始<ref>{{Cite web|url=https://variety.com/2022/film/news/kingdom-of-the-planet-of-the-apes-shooting-australia-1235397570/ |title=‘Kingdom of the Planet of the Apes’ Starts Shooting at Renamed Disney Studios Australia |publisher=VARIETY |date=2022-10-09|accessdate=2024-05-08}}</ref>。作品名を伏せるために「'''''Forbidden Zone'''''」の仮題で撮影を進め、2023年2月に[[クランクアップ]]した<ref>{{Cite web|url=https://comicbook.com/movies/news/kingdom-of-the-planet-of-the-apes-filming-wrapped-video-behind-the-scenes/ |title=‘Kingdom of the Planet of the Apes’ Starts Shooting at Renamed Disney Studios Australia |publisher=COMICBOOK.com |date=2023-02-15|accessdate=2024-05-08}}</ref>。

== 反響 ==
映画冒頭がシーザーの葬送シーンで始まることに関して、監督のボールは以下のように語った。「亡くなったシーザーこそが、この映画の始まりなんです。ほんの僅かなシーンですが、猿が伝説になった瞬間です。この映画では、シーザーが遺したものをさまざまな角度から覗いていきます。観客に、この物語の起源がどこなのか、思い出させるための効果的な手段です」<ref>{{Cite web|url=https://www.cinematoday.jp/news/N0142922 |title=『猿の惑星／キングダム』なぜ“あのシーン”から始まるのか…監督が語るシーザーの重要性 |publisher=シネマトゥデイ|date=2024-05-12|accessdate=2024-06-11}}</ref>。

ラカは、人間とエイプの共存は可能だとするシーザーの教えを信じる賢いオランウータンで、一方のプロキシマス・シーザーは、暴力で猿社会を支配する悪役である。観客はラカの考え方に寄り添いたいと思うが、ウェス・ボールの談話では、ラカの過去の人間に対する認識にはやや間違いがあり、実はプロキシマスの主張が正確だという。「彼（プロキシマス）が言うことに事実と異なる点は何もない。アイツが話していることは実際には正しいんだ。そう考えると、ちょっと魅力的なキャラクターだよね。でも彼はそれを鉄拳（暴力）という間違った方法で行なっている」<ref name="movieweb" />。

人間側の主人公メイを演じたフレイヤ・アーランは、「ノアが常にメイに対して落胆しているのが分かります。でも、自分が演じている時は当然、彼女（メイ）が自分勝手にならざるを得ないと思っていました」とインタビューで語った。「メイの両親は同じ任務に就いていて、ある日 2人とも帰って来なくなった。メイには共同生活者の中に恋愛対象の人がいて、それら全員が亡くなり、おそらくプロキシマスによって彼女の集落が壊されたのではないかと考えました。人類の重荷が肩にのしかかっているので、ひとりぼっちの彼女が生き残るため、家族が望んだ全てを守るため、メイが身勝手なことをするのかは理にかなっています。勿論それは、彼女自身の心にも大きな重荷なんです。だから��いつかは彼女は死ぬしかないと思います」<ref>{{Cite web|url=https://collider.com/kingdom-of-the-planet-of-the-apes-freya-allan-mae-backstory/ |title=Freya Allan Reveals Her Devastating Backstory for Mae in 'Kingdom of the Planet of the Apes' |publisher=Collide|date=2024-05-09|accessdate=2024-06-11}}</ref>。ノアとメイの最後の会話をどう思うか？ という質問に対し、ノア役のオーウェン・ティーグは「これは完全に僕の推測だけど」とした上で「“これで終わりじゃないことは分かっている。もし次に会う時には、少しは礼儀正しく、友情のようなもの……少なくとも相互理解のようなものを保てるよう願っている”という意味に捉えました」と語った。「何よりも僕自身、続編を作ってノアの物語を終わらせたいです。まだ終わっていない気がします。ノアは自分が何者なのかをやっと理解したばかり。彼がどんなリーダーになり、エイプの世界にどんな影響を与えるのか、とても興味があるんです」<ref>{{Cite web|url=https://www.esquire.com/entertainment/movies/a60731558/kingdom-of-the-planet-of-the-apes-owen-teague/ |title=Owen Teague Knows Exactly Why Planet of the Apes Still Matters |publisher=Esquire |date=2024-05-13|accessdate=2024-06-11}}</ref>。

== 新三部作への展望　==
監督のウェス・ボールと脚本家のジョシュ・フリードマンが提出した本作の内容を、スタジオ側は非常に高く評価していると報道されており、ディズニーは新しい『猿の惑星』三部作の製作を計画していると付け加えた。ディズニーが早くも次の主演俳優探しをしているという報道の中、[[マット・リーヴス]]監督の『[[THE BATMAN-ザ・バットマン-]]』で[[バットマン (架空の人物)|バットマンことブルース・ウェイン]]を演じた[[ロバート・パティンソン]]が、以前からこのシリーズへの参加に興味を示しているという<ref>{{Cite web|url=https://movieweb.com/disney-impressed-with-new-planet-of-the-apes-script-now-planning-new-trilogy/ |title=Disney Impressed With New Planet of the Apes Script, Now Planning New Trilogy |publisher=MOVIEWEB |date=2022-06-22|accessdate=2024-06-11}}</ref>。

2023年12月の[[エンパイア (雑誌)|エンパイア]]のインタビューで、ボールは「我々はこれを三部作として考えていた。この物語が最終的にどこへ向かうのか、壮大なアイデアを持っていました。だから私は今、次のストーリーについて（スタジオと）話し合っているところです」と明かしている。「前回の三部作は、何かの“終わり”についての話だった。そう、人類の終焉についてのね。今回の猿の時代には明るい未来があると見ている。だから私たちは過去の映画の残骸から、新しい木を育ててみようと思ったんだ」<ref>{{Cite web|url=https://www.empireonline.com/movies/news/kingdom-planet-apes-new-trilogy-300-years-after-caesar-exclusive/ |title=Kingdom Of The Planet Of The Apes Sets Up A New Trilogy Nearly 300 Years After Caesar’s End – Exclusive Image |publisher=EMPIRE Online |date=2022-06-22|accessdate=2024-06-11}}</ref>。「本作の主人公ノアには、何人かの父親的なキャラクターが登場するが、みんな何らかの形で最期を迎える。映画が終わる頃には、ノアはそれら父親たちから与えられた言葉を全て受け入れ、未来に進む方法を考えなければならなくなるんだ」と語るボールは、ノアの考える複雑でやっかいな旅路の先を、我々はもっと描けるのではないかと「MOVIE WEB」のインタビューで語った。「これから、『[[ゼルダの伝説シリーズ|ゼルダの伝説]]』の実写化プロジェクトに関わる予定で忙しくなりそうなんだ。だけどノアとメイの物語も続けたいなと思っている。素晴らしい仲間たちと、この映画を作っている時はとてもワクワクしたし、楽しかったからね。だけど先のことはどうなるか分からない。良い脚本が出来たら、そこから始めよう」<ref name="movieweb" />。

== 興行収入 ==
オープニング成績は5,840万788ドルになった<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.cinematoday.jp/news/N0142970|title= 『猿の惑星／キングダム』シリーズ歴代2位のOPで首位デビュー |publisher=|date=2024-05-14|accessdate=2024-05-25}}</ref>。全世界でのオープニング興行収入は1億2,900万ドルで、2024年5月12日時点での米[[バラエティ (アメリカ合衆国の雑誌)|バラエティ]]誌の報道によると、アメリカ圏外での動きは中国で1,140万ドル、フランスで710万ドル、メキシコで640万ドル、イギリスで480万ドルとなっている。他の上位市場は、韓国（320万ドル）、オーストラリア（270万ドル）、ブラジル（260万ドル）、ドイツ（220万ドル）、スペイン（220万ドル）となった<ref>{{Cite web|url=https://variety.com/2024/film/box-office/kingdom-of-the-planet-of-the-apes-worldwide-box-office-opening-weekend-1235999832/ |title=Kingdom of the Planet of the Apes (2024) |publisher=Variety |accessdate=2024-06-12}}</ref>。

2024年6月9日現在、『猿の惑星:キングダム』は、アメリカとカナダで1億4,980万ドル、その他の地域で2億1,000万ドルの興行収入を上げており、全世界で合計3億5,980万ドルとなっている<ref>{{Cite web|url=https://www.boxofficemojo.com/title/tt11389872/ |title=Kingdom of the Planet of the Apes (2024) |publisher=BOX OFFICE Mojo |accessdate=2024-06-09}}</ref><ref>{{Cite web|url=https://www.the-numbers.com/movie/Kingdom-of-the-Planet-of-the-Apes-(2024)#tab=summary |title=Kingdom of the Planet of the Apes (2024) |publisher=THE NUMBERS |accessdate=2024-06-09}}</ref>。

== 評価 ==
=== 批評 ===
レビュー集積サイト[[Rotten Tomatoes]]では、評論家たちが本作を「『[[アバター (2009年の映画) |アバター]]』クラスの視覚効果と、傑出したパフォーマンス、一流のアクションを持つ」としながらも「前作の高みにはまだ及ばない」と評した。それでも同ウェブサイトの298人の批評家によるレビューの80%が肯定的で、平均評価は7/10点と高得点を記録している。同サイトの批評家たちの総意は、「愛すべきキャラクターと豊かなビジュアルで新時代を開拓した本作は、『猿の惑星』シリーズ最高の栄冠を手にすることはないが、その継続的な統治を巧みに正当化している」と絶賛している<ref>{{Cite web|url=https://www.rottentomatoes.com/m/kingdom_of_the_planet_of_the_apes |title=Kingdom of the Planet of the Apes |publisher=Rotten Tomatoes |accessdate=2024-06-07}}</ref>。加重平均を使用する[[Metacritic]]は、57人の批評家に基づいて、本作に100点中66点のスコアを割り当て、全体的に好意的なレビューを示した<ref>{{Cite web|url=https://www.metacritic.com/movie/kingdom-of-the-planet-of-the-apes/ |title=Kingdom of the Planet of the Apes |publisher=Metacritic |accessdate=2024-06-11}}</ref>。

[[ロサンゼルス・タイムズ]]誌のセルジオ・バースタインは「新たな『猿の惑星』は、偉大なリブート三部作に比べると、テレビ俳優中心の無名なメンバーで構成され、『メイズ・ランナー』の監督も含めて著名スタッフの不足を感じさせて、大作映画の観点からは期待感が低かった。だが、これまでのシリーズ全体を支えてきたクリエイティブなプロデューサー、リック・ジャッファとアマンダ・シルヴァーをもっと信じるべきだった。前作の輝きには及ばないものの、『キングダム』は際立った、評価に値する物語を提案してくれた」と評した<ref>{{Cite web|url=https://www.latimes.com/espanol/entretenimiento/articulo/2024-05-09/criticas-simios-enfrentados-argentinos-desesperados-y-mas-estrenos-en-los-cines |title=CRÍTICAS. Simios enfrentados, argentinos desesperados y más estrenos en los cines |publisher=Los Angeles Times |date=2024-05-09 |accessdate=2024-06-11}}</ref>。

[[ニューヨーク・タイムズ]]の映画評論家アリサ・ウィルキンソンは「前の三部作ほど心を揺さぶるものではありません。おそらく猿が人間と非常によく似た行動を取るようになり、“猿が人語を喋る”という観客の心に生じる不協和音が軽減されているからでしょう」としながら、「本物のシーザーは間違いなく勇敢で強い指導者でしたが、プロキシマスは、亡きシーザーの理念を利用してリーダー・シップを取ろうとする攻撃的な存在で、本作には考えるべきことが沢山あります。視覚的な手がかりから、プロキシマスの王国は、[[植民地]]化した他の国の労働力と技術を、自国の金庫に集めようとする[[ローマ帝国]]をモデルにしていることが分かります」と解説している<ref>{{Cite web|url=https://www.nytimes.com/2024/05/08/movies/kingdom-of-the-planet-of-the-apes-review.html |title=‘Kingdom of the Planet of the Apes’ Review: Hail, Caesar |publisher=New York Times |date=2024-05-10|accessdate=2024-06-11}}</ref>。

=== 受賞・ノミネート ===
{| class="wikitable sortable" style="text-align:left; font-size:small"
! scope="col" |映画賞
! scope="col" |授賞日
! scope="col" |部門
! scope="col" |対象
! scope="col" |結果
! scope="col" class="unsortable" |出典
|-
! scope="row" |[[第7回アストラ・ミッドシーズン映画賞]]
| 2024年7月3日
| 作品賞
| 『猿の惑星/キングダム』
| {{nom}}
| <ref>{{cite web |url=https://nextbestpicture.com/the-2024-hollywood-creative-alliance-hca-midseason-astra-award-winners/ |title=The 2024 Hollywood Creative Alliance (HCA) Midseason Astra Award Winners |last=Neglia |first=Matt |publisher=Next Best Picture |date=July 3, 2024 |accessdate=July 3, 2024}}</ref>
|-
|}

== ソフト特典 ==
8月27日、米国にてリリースされる4K UHD版ソフトに加工前と完成版の映像を並べた本編映像"Inside the Lens: The Raw Cut"が収録されることが発表された<ref>{{Cite web |title='Kingdom of the Planet of the Apes' Sets At-Home Release Date, Including an Epic New Alternative Cut (Exclusive) |url=https://people.com/kingdom-of-the-planet-of-the-apes-home-release-exclusive-8665450 |website=Peoplemag |access-date=2024-06-21 |language=en}}</ref>。

== 脚注 ==
{{Reflist|2}}

== 外部リンク ==
* {{Official website|https://www.20thcenturystudios.com/movies/kingdom-of-the-planet-of-the-apes |Kingdom of the Planet of the Apes}} - [[20世紀スタジオ|20th Century Studios]]{{en icon}}
* [https://www.20thcenturystudios.jp/movies/kingdom-apes 日本語版公式サイト]
* {{Allcinema title|392261|猿の惑星／キングダム}}
* {{Kinejun title|99159|猿の惑星／キングダム}}
* {{映画.com title|100676|猿の惑星 キングダム}}
* {{IMDb title|11389872|Kingdom of the Planet of the Apes}}

{{ウェス・ボール監督作品}}
{{猿の惑星}}
{{movie-stub}}
{{DEFAULTSORT:さるのわくせい きんくたむ}}
[[Category:猿の惑星の映画作品|リブート4]]
[[Category:2024年の映画]]
[[Category:20世紀スタジオの作品]]
[[Category:ジョン・パエザーノの作曲映画]]
[[Category:シドニーで製作された映画作品]]
[[Category:モーションキャプチャを使用した映画作品]]
[[Category:ScreenX映画]]
[[Category:4DX映画]]
[[Category:IMAX映画]]

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