刑事

日本の警察において犯罪捜査に従事する警察官

刑事(けいじ、: Detective)とは、犯罪捜査犯人逮捕に従事する警察官

点検を受ける刑事。1950年代
 

語義

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日本語の「刑事」は「刑事巡査」の略語である。日本では、正式な階級名である「巡査」などと異なり、「刑事」は官職名ではない。事件捜査に従事する部署(警察署刑事課少年課・生活安全課や、警察本部刑事部組織犯罪対策部生活安全部地域部鉄道警察隊など)に所属する、管理職ではない私服の警察官を指す。なお、事件捜査に従事する部署には、鑑識・科学研究員など、私服で活動しない警察官も所属するが、彼らが刑事として扱われることは無い。また、警察内では階級が巡査巡査長の者を「刑事」、巡査部長の者を「部長刑事」と呼んで区別し、警部補以上の者は係長・課長などの役職で呼ぶ。

英語Detectiveの訳語に「刑事」が当てられることがあるが、Detectiveには私立探偵 (Private detective) の意味もある[1]。また、アメリカでは“Detective”が警察官の正式な役職階級の名称となっている場合があるが(例:ニューヨーク市警察#階級)、厳密には職種は刑事に限られているわけではない(ディテクティブを参照)。

俗称

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「刑事」は、デカとも俗称される。これは明治時代、刑事が制服を着用せずに角袖の着物を着ていたことから、盗人の間で「かくそで」の倒語である「そでかく」(「くそでか」とも)から一部を抜き取った隠語で「でか」と呼んだのが一般に広まったものである。関西では「デカ」はあまり使われず、私服で勤務する警察官を指す俗称は「探偵さん」である。同様の例として、犯人や被疑者を指す俗称は「ホシ」ではなく「太夫さん」が主に使われる。

服装

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刑事ドラマでの刑事は背広を着ていることが圧倒的に多いが、現実の刑事(所轄警察署勤務者)は聴き込みや尾行などの外回り業務が多い他、場合によっては犯人と格闘する場合もあるため、動き易さを重視して平服を着ていることが殆どである。背広を着ているのは主に事務担当の刑事、知能犯・政治犯担当の刑事、鉄道警察隊に所属する刑事、暴力団捜査担当刑事[2]、警備担当刑事などである。また、警察本部所属の刑事はスーツを着ていることが多い。

脚注

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  1. ^ 『ルミナス和英辞典 第2版』研究社、2005年、1376頁。 
  2. ^ 凄みを見せる必要のあるためとされている。

関連項目

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