文化人

人間の属性の一種

文化人(ぶんかじん、:a person of culture)は、文化的教養を身につけた教養人のこと。主に芸術学問の分野で活躍している人のことも言う。

概略

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清水幾太郎は、以下のような文化人論を述べている[1]

文化人の大部分は気障な嫌味な人々である。文化や思想を装飾にして世を渡るエゴイストが多い。その偏狭なエゴイズムを秘しておいて、思ひ出したやうに真理を語り、国家を云々するのが彼等の大半である。敢へて言へば、文化人といふものは日本国民の中でもかなり汚い部分を形作つてゐるのである。そしてかういふ汚さが最も甚しいのは、寧ろ良心的などと評せられてゐる文化人であらう。格別の業績もなくて、ただ良心的といふやうなポーズを以て身を守つてゐる人々に至つては唾棄すべき偽善者である。所詮思想を通じて彼等を見るのが過失である。 — 「新体制と文化人」『日本評論』、1940年9月臨時号

出演・講演

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オスカープロモーションなどの芸能事務所では、所属タレントとは別に文化人とも契約している[2]。芸能人とは異なりテレビ出演のみをマネージメントし、本業には干渉しない「業務提携」という契約もある[2]

テレビ局にとっては芸能人よりギャラが低額だが専門知識がある文化人はコメンテーターとして使いやすく、文化人も本業の宣伝になるためメリットが大きいとされる[2]

テレビに出演する所属タレントの同行したマネージャーが、共演した文化人をスカウトすることもあるという[2]

一般に文化人とされる職業の例

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脚注

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  1. ^ 竹内 2012, p. 335.
  2. ^ a b c d 北条かや. “テレビの「文化人」になってみた ギャラは?メリットは? 北条かや”. withnews.jp. 2024年7月2日閲覧。

参考文献

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  • 竹内 洋『メディアと知識人 - 清水幾太郎の覇権と忘却』中央公論新社、2012年。ISBN 978-4120044052 

関連項目

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