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具格

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
セルボ・クロアチア語におけるbiciklo(自転車)の具格(biciklom)。前置詞 s(a) の有無により文の意味が変わる。

具格(ぐかく、: instrumental case: casus instrumentalis)は、名詞の一つで、道具・手段を表す。スラヴ語派では造格という。チェコ語では7格と呼ぶ場合もある。トルコ語では共同・手段格と呼ぶことがある[1]グロスではINSと省略される。

サンスクリットにおいては独立の格形を保っているが、古典ギリシア語では与格に、ラテン語では奪格に吸収された。

英語の"throw stones"(石を投げる)に対応する表現は、多くの言語において具格を用いる。英語においては具格をとるわけではないが、他の言語で具格となるような目的語について、手段の目的語または道具目的語と呼ぶこともできる。[2][3]

インドヨーロッパ語族以外の言語でも、朝鮮語やトルコ語などに具格が存在する。

脚注

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  1. ^ 宮下遼『世界の言語シリーズ16 トルコ語』大阪大学出版会、第12課 所有1 所有形、共同・手段格接尾辞
  2. ^ 安藤貞雄 『現代英文法講義』 第3章 「文の要素」 37頁
  3. ^ オットー・イェスペルセン 『文法の原理(中)』第十二章 「目的語、能動と受動」 84-85頁

参考文献

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