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前立腺液

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

前立腺液(ぜんりつせんえき、: Prostatic fluid)とは、前立腺の内壁から分泌される乳白色の弱アルカリ性の液体である。精液の成分の約3割を占め、クエン酸を多く含み、精子に活性を与える働きをしていると考えられる。他にも、酸性ホスファターゼフィブリノリジン英語版前立腺特異抗原蛋白質分解酵素亜鉛などを含む。亜鉛濃度は健康な男性で約135±40μg/mLであり[1]、精子細胞内のDNAを含むクロマチンを安定化させる働きがある。亜鉛が不足すると精子が脆弱になり、生殖能力が低下する可能性がある他、精子形成にも悪影響を及ぼす可能性がある。また、前立腺液に含まれるスペルミンという物質は、「栗の花の匂い」に例えられる精液特有の匂いの元になっている。

脚注

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  1. ^ Canale, D.; Bartelloni, M.; Negroni, A.; Meschini, P.; Izzo, P. L.; Bianchi, B.; Menchini-Fabris, G. F. (1986). “Zinc in human semen”. International Journal of Andrology 9 (6): 477–80. doi:10.1111/j.1365-2605.1986.tb00909.x. PMID 3570537.