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鉗子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
使い捨て用プラスチック製の鉗子
アドソン鑷子

鉗子(かんし)、フォーセップ: forceps)あるいはシザープライヤ (Scissor Plier) は、物を掴んだり牽引したりするのに使用される器具。一般的にははさみ型をしており、主に手術用の医療器具として、物を掴み、抑え、牽引する事に使われる。手術の必需品の1つである。

名称

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正式にははさみ、Scissorsと同様、2つの金属、またはプラスチックで構成されているので、一丁の鉗子は、フォーセップス (forceps)、プライヤ (plier) が正しく、そう呼ばれることもある。

種類

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  • 有鉤鉗子…コウとはカギ状の爪のこと。把握面に鉤がついている鉗子。硬い組織(皮膚や筋層など)を掴むときに使用する。
  • 無鉤鉗子…鉤が無い鉗子。軟らかい組織(粘膜、血管、リンパ節など)を掴んだり剥離に使用する。


ケリー鉗子 (Kelly)
血管をつかんだり止血したりするための鉗子で、先端がややわん曲している。わん曲の強い「強彎」と、弱い「弱彎」に分けられるほか、長さによっても「大人用」と「小児用」に分類される(成人の手術でも小児用ケリーは頻繁に使用される)。
コッヘル鉗子 (Kocher)
組織の止血や組織把持、縫合糸の把持などに用いる鉗子で、通常先端にのあるものを指す。
ペアン鉗子 (Pean)
コッヘル鉗子に類似するが、通常先端に鉤のないものを指す。
モスキート鉗子 (Mosquito)
長さ12センチメートル程度の短い鉗子
アリス鉗子(粘膜鉗子、Alice)
粘膜を把持するための鉗子
マギール鉗子
口腔内の異物を除去する鉗子
産科鉗子(キーラン鉗子)
胎児娩出を補助する鉗子
遮断鉗子
クランプ(遮断)専用の鉗子
鉗子
腸をつかむための鉗子
腎臓鉗子
腎臓をつかむ鉗子
耳垢鉗子
耳垢をつかむ鉗子。主に小比木、ハルトマン、小沢の3氏がそれぞれ手がけた耳垢鉗子が知られている。
去勢鉗子
去勢を行うために用いる、主に獣医師用だが人間に使用する場合もある。
ミクリッツ腹膜鉗子

  腹膜把持専用の鉗子

参考文献

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  • OPENURSING2017 手術室の器械器具201 p16‐17