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準同型定理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

抽象代数学における準同型定理(じゅんどうけいていり、: fundamental theorem on homomorphisms; 準同型の基本定理英語版, fundamental homomorphism theorem)は、与えられた構造をもつ二つの対象の間の準同型が与えられたとき、その準同型のとを関係づける。

準同型定理は同型定理の証明に利用できる。

以下、の場合に定理の主張を述べるが、同様の主張はモノイドベクトル空間加群などについても成立する。

定理の主張

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定理 (群に関する準同型定理)
G, H および群準同型 f: GH が与えられたとき、G正規部分群 K および自然な射影 φ: GG/KG/K剰余群)に対し、K ⊂ ker(f)f)が成り立つならば、群準同型 h: G/KH が存在して f = hφ とできる。

この状況を以下の可換図式

自然射影の普遍性
自然射影の普遍性

で表すことができる。これはすなわち自然な射影 φK を単位元に写す G 上の準同型の中でもっとも一般のものであることを言っている。

定理において K = ker(f) と置けばただちに第一同型定理が得られる。

関連項目

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参考文献

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  • Beachy, John A. (1999), “Theorem 1.2.7 (The fundamental homomorphism theorem)”, Introductory Lectures on Rings and Modules, London Mathematical Society Student Texts, 47, Cambridge University Press, p. 27, ISBN 9780521644075, https://books.google.com/books?id=rnNzivBfgOoC&pg=PA27 .
  • Grove, Larry C. (2012), “Theorem 1.11 (The Fundamental Homomorphism Theorem)”, Algebra, Dover Books on Mathematics, Courier Corporation, p. 11, ISBN 9780486142135, https://books.google.com/books?id=C4TByeUh9A4C&pg=PA11 .
  • Jacobson, Nathan (2012), “Fundamental theorem on homomorphisms of Ω-algebras”, Basic Algebra II, Dover Books on Mathematics (2nd ed.), Courier Corporation, p. 62, ISBN 9780486135212, https://books.google.com/books?id=hn75exNZZ-EC&pg=PA62 .
  • Rose, John S. (1994), “3.24 Fundamental theorem on homomorphisms”, A course on Group Theory [reprint of the 1978 original], Dover Publications, Inc., New York, pp. 44–45, ISBN 0-486-68194-7, MR1298629, https://books.google.com/books?id=TWDCAgAAQBAJ&pg=PA44 .