プロレスリング・ノア大阪大会(9月1日、大阪・エディオンアリーナ大阪第1競技場)で開催されるN-1ビクトリー決勝戦へ向けた調印式が28日、都内で行われ、Aブロック1位で勝ち上がってきたGHCヘビー級王者・清宮海斗(28)と、Bブロック1位の拳王(39)が出席。ユニット「オール・レベリオン」の仲間でもある清宮を前に、拳王が「ミスターめんどくさい」ぶりを存分に発揮した。
もともと今大会開幕前の記者会見で、拳王が清宮に対し「決勝でGHCヘビー級のベルトもかけろ」と要求。両者の決勝進出が決定した25日名古屋大会でもあらためて同様の発言をし、N-1決勝が史上初めてGHCヘビー級王座戦も兼ねることが決定した。
しかし拳王の方から「ベルトをかけろ」と要求したにもかかわらず、この日の会見では「俺は名古屋で、(大会前の)会見で、ヘビーのベルトをかけろと言ったけど、売り言葉に買い言葉でやすやすとかけてくれて本当に残念だった」とまさかのダメ出し。「まだまだこのN-1ビクトリー、面白くする術はあっただろ? お前は売り言葉に買い言葉で、何でも言ったら言うこと聞いてくれるのか?」と清宮のことを批判した。
さらに「もう一つ俺から提案があるぞ。お前が作った、お前がリーダーだからいまいちベクトルが定まっていないオール・レベリオン。そちらのリーダーもかけて9・1戦おうぜ」と追加提案。清宮はこちらについても「チャンピオンとしてすべて受けて立ってやる! ベルトもユニットのリーダーも、このN-1の覇者の称号も、すべてかけて受けて立ってやる」と即答した。
ここで拳王がさらなる「めんどくささ」をさく裂させた。記者から今大会が小中学生入場無料で開催されていることについて聞かれると「良い質問したな! この試みをノアで一番初めにやったのは誰だ? 俺が地元凱旋(がいせん)徳島大会で小、中、そして高、そして学生すべてよ。無料じゃなくて、俺が自腹を切って招待した!」とドヤ顔を見せた。
続けて「とりあえず9・1はチャンピオンとしておい清宮! 小、中のお客さま、清宮が自腹で招待したら一番格好良いよな! それこそノアのGHCヘビー級チャンピオンだ! 良い試みだ! N-1ビクトリーは小中学生がいっぱい来てくれて俺もうれしかった。9・1はチャンピオンの力でもっとたくさんの小中学生呼んでくれよ、どうだ清宮?」と清宮に自腹での小中学生招待を強要した。
清宮が渋い表情で「今回の大会は小中学生無料というのは、もう決まってるんだよ」と自腹拒否の姿勢を示すと、拳王は「とりあえず営業のやつ! 何人来たかだけは教えといてくれ! 俺は徳島大会の後、会社にしっかり振り込んだ。27人で5万4000円だけど(今回は)いくら来るかな?」と話し、清宮にも小中学生の人数分の入場料を振り込むように圧力をかけた。
拳王は最後のフェイスオフでも清宮の頬を張って挑発し、「売り言葉に買い言葉、すべてイエスマンじゃないのか? それ(小中学生入場料の支払い)だけは嫌がんじゃねえよ」と高笑いしながら去っていった。これには清宮も「めんどくせぇ!」とイライラするしかなかった。