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賭博師 梟

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
賭博師 梟
ジャンル ギャンブル漫画
青年向け少年漫画
漫画
原作・原案など さいふうめい
作画 星野泰視
出版社 講談社
掲載誌 週刊少年マガジン
レーベル 講談社コミックス
発表期間 2003年21・22合併号 - 29号
巻数 全1巻
話数 全8話
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

賭博師 梟』(とばくし ふくろう)は、原作:さいふうめい、漫画:星野泰視による日本漫画。『週刊少年マガジン』(講談社)にて2003年21・22合併号から29号まで掲載された。単行本は全1巻。全8話。

概要

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『マガジン』で連載中だった『哲也-雀聖と呼ばれた男』が2ヵ月半の休載中に8週連続で短期集中連載された、さいふうめいと星野泰視のコンビによる第2作目の作品。戦後昭和22年北海道函館を舞台に、麻雀牌を使った手本引牌(ハイ)ホンビキ」によるギャンブルで、玄人(バイニン。- 博打打ち。)たちの命を懸けた駆け引きを描いていく物語。

キャッチコピーは「賭博師の血は碧」(単行本発売時の帯から)。本作の単行本と同時に発売された『哲也』の第33巻の帯のフレーズ「玄人の血は朱」と並べるとサマになる光景であった逸話がある[1]

単行本の巻末にて、さいは手本引き・牌本引きについて解説している。本作に登場する「牌ホンビキ」は、さいによる独自の考案で生み出されたものとされている(ただし、阿佐田哲也の小説にも「牌ホンビキ」が存在することから、本作で述べる「牌ホンビキ」は、さいによる独自のルールで解釈されたものと考えられる)。さいは、その「牌ホンビキ」を役者に広めて一緒にやったことがあると述べている[2](なお、さいは芝居の台本も執筆している)。

あらすじ

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昭和22年。北海道・函館にて、函館中の賭場を荒らしまわる1人の玄人(バイニン)がいた。その名は「フクロウ」と呼ばれ、「牌ホンビキ」で幾多もの賭場を潰していった。その噂を女郎屋・開陽楼の主人・ミィから聞かされた雀荘・五稜郭のマネージャー・ガミは、フクロウに対抗すべく強い玄人を探し、コゲ沼ヒー坊、ガミのかつての親友・ラバと呼ばれる打ち手を雇いフクロウを迎え撃つ…。

登場人物

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フクロウ
函館中の賭場を荒らしまわる玄人。牌ホンビキでは百発百中出目を当てる凄腕。長髪とアイヌ民族風の衣裳を纏っている。
実はレイテ島に一兵卒として出兵し、たった1人で生還した生き残りであった。
ガミ
雀荘・五稜郭のマネージャー。本名「三上(みかみ)」。ミィに依頼され、フクロウに対抗すべく玄人を探す。
ミィ
女郎屋・開陽楼の女主人で五稜郭を仕切る責任者。ガミをこき使う策士でもある。
ラバ
ガミの幼馴染で親友。本名「桜庭浩一朗(さくらば こういちろう)」。ステッドラー6B鉛筆を持っている。戦時中は特攻に出兵して生還した強運の持ち主。しかし、それ以来博打の話ししかせず、不貞腐れた風貌となっていたが、ガミに「賭場が立つ」話を持ちかけられそれに乗り、勝つことを前提にフクロウに挑む。ガミ曰く「昔から喧嘩は滅法強い」。
コゲ沼(コゲぬま)
室蘭の玄人。2年前の室蘭大空襲で「真っ黒コゲ」になっても生き残った強者。牌ホンビキでは、胴(親)においては子が何人いようがその出目をかわす「かわしの天才」の異名を持つ。
ヒー坊(ヒーぼう)
長万部の玄人。医者の息子で医大生。常にメスを持っている。大量のタネ銭を背景にフクロウに挑む。
碧(みどり)
フクロウの女。空襲で家族を失い失語症となっていた。
チヨ
コゲ沼の妹。
仁美(ひとみ)
ヒー坊の女。

書籍

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  • さいふうめい・星野泰視『賭博師 梟』(少年マガジンコミックス、講談社 全1巻)
  1. 2003年9月17日 第1刷発行 ISBN 4-06-363294-6

脚注

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  1. ^ 『哲也 THE FINAL』201ページ 講談社KCDX ISBN 4-06-334969-1
  2. ^ 『賭博師 梟』巻末付録ページ『胴は出目に無責任になれない』より