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TOI-1136

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
TOI-1136
仮符号・別名 TOI 1136
星座 りゅう座
見かけの等級 (mv) +9,5[1]
分類 恒星
軌道要素と性質
惑星の数 6+1?
位置
元期:J2000
赤経 (RA, α)  12h 48m 44.3726123832s[2]
赤緯 (Dec, δ) +64° 51′ 19.147528800″[2]
視線速度 (Rv) 6.91 km/s[2]
固有運動 (μ) 赤経: 1.216 ミリ秒/[2]
赤緯: -10.045 ミリ秒/年[2]
年周視差 (π) 11.8236 ± 0.0108ミリ秒[2]
(誤差0.1%)
距離 275.9 ± 0.3 光年[注 1]
(84.58 ± 0.08 パーセク[注 1]
物理的性質
半径 0.968 R[3]
質量 1.022 M[3]
表面重力 4.47 log g[3]
自転周期 8.42 ± 0.09 日[4]
スペクトル分類 G2V[5]
表面温度 5770 ± 50 K[3]
金属量[Fe/H] 太陽に対して117%[3]
年齢 7 億年[3]
他のカタログでの名称
BD+65 902[2]
2MASS J12484436+6451191[2]
TIC 142276270[2]
AG+65 617[2]
PPM 18379[2]
GSC 04165-00581[2]
SAO 15908[2]
TYC 4165-581-1[2]
Gaia DR1 1677343093122343936[2]
Gaia DR2 1677343097418015488[2]
Gaia DR3 1677343097418015488[2]
Template (ノート 解説) ■Project

TOI-1136とは、りゅう座の方向に太陽系から約276光年離れた位置に存在する恒星である。

2022年、TESSによる観測でこの恒星の周囲に6個の太陽系外惑星が公転していることが発見された。

特徴

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TOI-1136は、スペクトル分類G型太陽に似た恒星であるが、年齢はわずか7億年と推定されているため、太陽の47億年と比較してはるかに若い恒星である。

これまでの観測で、TOI-1136に伴星は存在しないと考えられている。

質量と表面温度は太陽と似ており[1]標準太陽モデルで予測されているように、その若い年齢と内部の水素ヘリウムの比率により、半径は太陽の半径よりも少し小さい。

惑星系

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この恒星には最初、TESSによるトランジット法を用いた観測で、Threshold-Crossing Event(TCE)に基づいて、4個の惑星候補が最初に検出された。これにより、この恒星にはTESS object of interest(TOI)が与えられ、「TOI-1136」と指定された。これらの惑星候補は公転周期が近いものから「TOI-1136.02」(約6.3日)、「TOI-1136.01」(約12.5日)、「TOI-1136.04」(約18.8日)、「TOI-1136.03」(約26.3日)である。さらにその後、約4.2日と約39.5日の公転周期を持つ2個の惑星候補も報告された。惑星候補の検出はBox-Least-Square(BLS)で確認した。その後、2022年にこれら6個の惑星の存在が確認され、公転周期が短い惑星からb、c、d、e、f、gと指定された[6][7][3]

確認された6個の惑星は、地球の2倍から5倍の半径を持ち、主星に比較的近い軌道を公転している。公転周期は4日から40日の範囲に位置し、すべてが軌道共鳴状態にあり、比率は3:2(惑星bと惑星cの間)、2:1(惑星cと惑星dの間)、3:2(惑星dと惑星eの間)、7:5(惑星eと惑星fの間)および3:2(惑星fと惑星gの間)である[3]

2023年12月7日、7個目の惑星に起因する可能性がある1つのトランジットが観測されたことを公表した。この惑星候補はミニ・ネプチューンサイズだが、軌道要素は不明な部分が多い。この惑星候補の存在が確認されれば、TOI-1136は知られている中で最大の惑星系の一つになる[4]

TOI-1136の惑星[3]
名称
(恒星に近い順)
質量 軌道長半径
天文単位
公転周期
()
軌道離心率 軌道傾斜角 半径
b 3.01+0.71
−0.89
 M
4.17278+0.00024
−0.00018
0.031+0.038
−0.021
86.44+0.27
−0.21
°
1.90+0.21
−0.15
 R
c 6.0+1.3
−1.7
 M
6.25725+0.00017
−0.00025
0.117 ± 0.028 89.42+0.39
−0.55
°
2.879+0.060
−0.062
 R
d 8.0+2.4
−1.9
 M
12.51937+0.00037
−0.00041
0.016+0.013
−0.010
89.41 ± 0.28° 4.627+0.077
−0.072
 R
e 5.4 ± 1.0 M 18.7992+0.0017
−0.0015
0.057+0.010
−0.013
89.31+0.26
−0.18
°
2.639+0.072
−0.088
 R
f 8.3+2.8
−3.6
 M
26.3162+0.0017
−0.0013
0.012+0.019
−0.0097
89.38+0.22
−0.17
°
3.88 ± 0.11 R
g 4.8+4.7
−3.3
 M
39.5387+0.0036
−0.0030
0.036+0.026
−0.018
89.65+0.18
−0.13
°
2.53+0.11
−0.12
 R
h (候補) <18.8 M ~0.36 ~77 0.04+0.05
−0.03
89.68±0.02° 2.68+0.20
−0.18
 R
TOI-1136系の惑星と地球、海王星の大きさ比較

脚注

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注釈

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  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算

出典

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  1. ^ a b Planet TOI-1136 g”. 太陽系外惑星エンサイクロペディア. 2022年10月21日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q TOI-1136”. Simbad. 2022年12月4日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i Dai, Fei; Masuda, Kento; Beard, Corey; et al. (15 November 2022). "TOI-1136 is a Young, Coplanar, Aligned Planetary System in a Pristine Resonant Chain". arXiv:2210.09283v2 [astro-ph.EP]。
  4. ^ a b Beard, Corey; Robertson, Paul (December 2023). “The TESS-Keck Survey XVII: Precise Mass Measurements in a Young, High Multiplicity Transiting Planet System using Radial Velocities and Transit Timing Variations”. アストロノミカルジャーナル. arXiv:2312.04635. 
  5. ^ Eric Mamajek. “A Modern Mean Dwarf Stellar Color and Effective Temperature Sequence”. 2022年10月21日閲覧。
  6. ^ TESS Objects of Interest Table Data Columns”. NASA Exoplanet Archive. 2022年12月4日閲覧。
  7. ^ TESS Project Candidates”. arXiv. 2022年12月4日閲覧。

関連項目

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