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サーガ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ローランス・フレーリクによって描かれたサーガとオーディン。

サーガ古ノルド語: Sága。綴りは他にSagaとも)は、北欧神話に登場するアース神族女神である。フリッグと同一人物ではないかとも考えられているが詳細は不明[1]。その名前は「何かを見る」あるいは「知らせるもの」を意味するのではないかといわれている。彼女の存在は『グリームニルの言葉』の中で言及されている[2]

Sökkvabekkr heitir inn fjórði,
en þar svalar knegu
unnir yfir glymja;
þar þau Óðinn ok Sága
drekka um alla daga
glöð ór gullnum kerum.

Sökkvabekk the fourth is named
oe’r which
the gelid waves resound;
Odin and Saga there,
joyful each day,
from golden beakers quaff.

セックヴァベックは第4の所の名であり
その下では
氷のごとき冷たき波が屡立つ
オーディンとサーガはそこに在りて
楽しき日々を過ごす
黄金の杯を手に痛飲して

Grímnismál 7, Guðni Jónsson's edition Grímnismál 7, Thorpe's translation 『グリームニルの言葉』第7連

セックヴァベック (Sökkvabekkr) とは「沈んだ長椅子の広間」���いう意味である。

また彼女の名は『スノッリのエッダ』の『ギュルヴィたぶらかし』第35章にも見られ、女神の中ではフリッグに次いで2番目に偉いとされている[3]

『エッダ 古代北欧歌謡集』[1]によると、サーガは巫女であり、またスカルド詩によく登場するという。

脚注

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  1. ^ a b 『エッダ 古代北欧歌謡集』58頁。
  2. ^ 『エッダ 古代北欧歌謡集』53頁。
  3. ^ 『エッダ 古代北欧歌謡集』251頁。

参考文献

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